


「不動産を売りたいけれど、まず査定から始めたい」。南城市で売却を考え始めた方から、こうしたご相談をいただくことがあります。とはいえ、「査定は無料なのか」「査定だけお願いしても大丈夫なのか」「高い査定額を出してくれた会社に頼めばいいのか」と、不安や疑問を感じる方も少なくありません。
先に結論をお伝えします。売却査定とは、その不動産がいくらくらいで売れそうかを不動産会社が見積もることで、依頼は基本的に無料です。査定だけのご相談でも問題ありません。ただし注意したいのは、「査定価格」と「実際に売れた成約価格」は別ものだという点です。ここを理解しておくと、会社選びや価格設定で失敗しにくくなります。
この記事では、机上査定と訪問査定の違い、土地・戸建てなど種類ごとの査定の見方、査定の流れ、査定額が会社によって違う理由、高すぎる査定額との向き合い方、そして自分で相場を調べる方法までを、南城市で実際に査定を行う不動産会社の視点を交えて整理します。読み終えるころには、「まず何をすればいいか」がはっきりするはずです。
執筆・発行:株式会社イエリテ
公開日:2026年07月25日
最終更新日:2026年07月25日
情報確認日:2026年07月25日
この記事の目次
不動産の売却査定とは、売りたい不動産が「今、いくらくらいで売れそうか」を不動産会社が見積もることです。土地・戸建て・マンションなど、種類を問わず依頼できます。多くの不動産会社では査定を無料で行っており、査定を受けても、その会社に売却を依頼する義務はありません。
「まだ売ると決めていない」「まずは相場だけ知りたい」という段階でも、査定は依頼できます。査定は、売却を決めるためというより、これからの選択肢を整理する材料と考えると気が楽です。

査定を正しく理解するために、まず3つの「価格」を区別しておきましょう。ここを混同しないことが、納得できる売却の第一歩です。
| 価格の種類 | 意味 |
|---|---|
| 査定価格 | 不動産会社が見積もった「売れそうな価格」の目安 |
| 売り出し価格 | 実際に市場へ出すときの価格(売主と相談して決める) |
| 成約価格 | 買い手と最終的に合意した「実際に売れた価格」 |
一般的な価格査定では、おおむね3か月程度で売却できることを一つの目安として価格を考えるという考え方があります。ただし、これはあくまで想定の一つで、すべての不動産が3か月で売れるという意味ではありません。地域、物件の種類、需要、接道状況、土地の広さ、法規制などによって、販売にかかる期間は変わります。
そして大切なのは、査定価格は売却を保証する価格ではないということです。南城市でも、土地の条件によって買い手が見つかるまでの期間に差が出やすく、査定価格どおりに売れるとは限りません。査定価格は「スタートラインの参考値」、成約価格は「ゴールの結果」と捉えておくと安心です。
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先に結論
査定価格は「売れそうな目安」、売り出し価格は「実際に市場へ出す価格」、成約価格は「実際に売れた価格」です。この3つは一致しないことがあります。査定価格だけを見て「この金額で売れる」と考えないことが大切です。

査定には、大きく分けて机上査定(きじょうさてい)と訪問査定(ほうもんさてい)の2種類があります。目的に応じて選ぶのがおすすめです。
机上査定は、現地を見ずに、データだけで大まかな価格を算出する方法です。所在地・面積・築年数・間取りなどの情報をもとに、過去の取引事例と比べて査定します。メール・電話・インターネットで手軽に依頼でき、結果も比較的早く分かります。「まずは相場の目安が知りたい」「売るかどうか、まだ決めていない」という段階に向いています。
訪問査定は、担当者が実際に物件を見て査定する方法です。建物の状態、日当たり、接道状況、境界、土地の高低差、周辺環境など、データだけでは分からない要素まで確認します。そのぶん、物件固有の条件を反映した、より実態に近い査定価格が出やすくなります。売り出し価格を具体的に検討する段階では、訪問査定が適しています。
| 項目 | 机上査定(簡易査定) | 訪問査定(本査定) |
|---|---|---|
| 現地確認 | なし(データのみ) | あり(担当者が訪問) |
| 手軽さ | 手軽・結果が早い | 日程調整と立ち会いが必要 |
| 精度 | おおよその目安 | 物件固有の条件を反映 |
| 向いている段階 | 相場を知りたい・検討初期 | 売り出し価格を検討したい |
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用語解説:媒介契約
売却を正式に不動産会社へ依頼するときに結ぶ契約を「媒介契約(ばいかいけいやく)」といいます。査定を受けただけでは契約は発生しません。査定と媒介契約は別の段階なので、査定だけで止めても問題ありません。
売却の時期がまだ決まっていない場合は、机上査定で現在のおおよその価格を確認するところから始められます。まずは相場を知りたいだけ、というご相談でも構いません。
ひとくちに査定といっても、不動産の種類によって見るポイントは変わります。イエリテでは土地と戸建ての売却相談を多くお受けしているため、ここでは土地・戸建てを中心にご説明します。
土地は、次のような要素を総合して査定します。
土地が広すぎる場合は、坪単価が高い地域でも総額が大きくなり、購入できる人が限られることがあります。その場合、そのまま売るより分筆(土地を分けること)を検討したほうが買い手を探しやすいケースもあります。
戸建ては、土地の価格と建物の価格を分けて考えるのが基本です。建物では次のような点を確認します。
イエリテの実務から
「建物が古いから」という理由だけで、査定前に急いで解体する必要はありません。古い建物でも、そのまま利用したい買い手がいる場合がありますし、解体には費用がかかり、更地にすると土地の固定資産税の扱いが変わることもあります。解体するかどうかは、建物の状態や利用の可能性、費用の面もあわせて判断することをおすすめしています。古家付き土地の売却や解体については、古い家の解体を解説した記事もあわせてご覧ください。
マンションは、同じマンションや近隣マンションの成約事例が重視されます。あわせて、所在階、方角、専有面積、室内の状態、管理状態、修繕積立金の状況などが評価に影響します。
なお、査定では、似た取引事例と比べる方法(取引事例比較法)や、建て直すといくらかかるかから考える方法(原価法)などが用いられます。難しく感じるかもしれませんが、「近くの似た物件と比べる」「建物の価値を分けて考える」とイメージすれば十分です。
初めての方でも見通しが立つよう、査定の一般的な流れを整理します。難しい準備は必要ありません。
ポイントは、順番が一方向に決まっているわけではないことです。まだ売却を決めていない場合は机上査定だけでもよく、本格的に売り出し価格を検討したい場合は訪問査定が向いています。最初から訪問査定を依頼しても問題ありません。そして、査定を受けても媒介契約を結ぶ義務はありません。査定のあとに続く媒介契約から引き渡しまでの全体像は、不動産売却の流れを解説した記事で詳しくご説明しています。
同じ「土地100坪」でも、条件によって査定額は変わります。南城市や沖縄県南部で査定を行う際に、相談例として確認することの多いポイントをご紹介します。すべての物件に当てはまるわけではなく、地域や場所によって異なりますが、査定額の根拠につながる部分です。
道路に接しているように見えても、それが建築基準法上の道路にあたるかどうか、確認が必要な場合があります。前面道路の幅員、道路の種別、間口の広さ、セットバック(建て替え時に道路側へ後退する必要があるか)などによって、再建築ができるかどうかが変わり、査定に大きく影響することがあります。
道路と敷地に高低差がある土地や、擁壁・石積みがある土地では、建築や造成に追加の費用がかかる可能性があります。こうした土地は、見た目の坪単価だけでは近隣と比較できないことがあります。
古くから所有されている土地では、境界標が見つからない場合があります。ブロック塀、石積み、屋根、配管などが隣地との間で越境していないかの確認も必要です。境界の確認や測量にかかる費用が、売却条件に影響することもあります。境界がはっきりしない土地については、境界が不明な土地の売却を解説した記事もご参考ください。
登記上の地目が「畑」や「田」の場合、農地法上の確認が必要になることがあります。現況が空き地に見えても、自由に建築・売却できるとは限りません。用途地域、都市計画、農地転用の可否、接道などを調査する必要があります。農地の売却については、農地の売却を解説した記事で詳しくご説明しています。
イエリテの実務から
査定のご相談では、まず「いつまでに売りたいか」をお伺いするようにしています。売却を急ぐ場合と、時間に余裕がある場合とでは、おすすめする進め方や価格の設定が変わってくるためです。お急ぎの場合は、買い手が見つかりやすい価格や買取という選択肢もあわせてご提案し、時間に余裕がある場合は、相場を踏まえた価格でじっくり買い手を探す進め方もご案内できます。
また、机上査定では周辺の事例と大きな差がなくても、現地を確認すると、道路との高低差、境界の状態、擁壁、越境、建物の傷みなどが分かり、査定の考え方が変わることがあります。だからこそ、条件が複雑な土地ほど現地確認を大切にしています。
複数の会社に査定を依頼すると、金額に差が出ることがあります。「どれが正しいの?」と迷う方も多いのですが、差が出るのには理由があります。
大切なのは、金額の大小だけで比べないことです。査定額を見せてもらうときは、次を確認しましょう。
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査定額を比べるときの確認ポイント
イエリテの実務から
近隣の坪単価が高くても、土地の面積が大きい場合は総額が高くなり、購入できる方が限られます。そのため、同じ坪単価をそのまま当てはめて「面積×坪単価」で考えると、実際の売れやすさとずれることがあります。総額でいくらになるか、その価格で買える層がいるか、という視点も大切にしています。
会社選びで気をつけたいのが、一番高い査定額を出した会社を、金額だけで選ばないことです。理由は、査定額の高さがそのまま「高く売れること」を意味するとは限らないからです。
前述のとおり、査定方法や販売方針の違いによって、会社ごとに査定額の差は生じます。なかには、売却の依頼を受けることを優先して、成約の可能性よりも高めの価格が提示されるケースもあり、注意が必要です。もちろん、高い査定額そのものが悪いわけではありません。相場が上がっている局面などでは、高値から売り出す戦略が適する場合もあります。大切なのは、その金額に根拠があり、売却期限や市場の状況と合っているかです。
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注意点
高すぎる価格で売り出すと、買い手が付かず値下げが続き、結果的に当初の査定額を下回ることもあります。査定を受けるときは、売り出し価格と、成約を想定した価格を分けて説明してもらうと安心です。
売却を正式に不動産会社へ依頼する「媒介契約」を結ぶとき、不動産会社が売買すべき価額などについて意見を述べる場合は、その根拠を明らかにしなければならないと宅地建物取引業法で定められています(第34条の2第2項)。これは媒介契約時の規定ですが、その前の無料査定の段階でも、売主から査定額の根拠を具体的に確認しておくことが大切です。
確認したいのは、金額の高低よりも、取引事例・物件の条件・販売方針といった説明の内容です。「なぜこの価格になるのか」を分かりやすく説明してくれるかどうかが、信頼できる会社かを見極める手がかりになります。
イエリテの実務から
売主のご希望価格を頭から否定することはありません。そのうえで、ご希望価格、相場から見た成約予想の価格、売却期限、値下げを検討する時期、といった要素を分けて整理し、販売計画としてご提案するようにしています。数字の一点だけで話を進めるより、いくつかの前提を分けて考えるほうが、納得して判断していただきやすいと感じています。
「査定価格」という言葉は、実は2つの意味で使われることがあります。一般の買い手を探す仲介の査定価格と、不動産会社が直接買い取る買取の価格です。混同しないよう、違いを整理しておきましょう。
| 項目 | 仲介の査定価格 | 買取価格 |
|---|---|---|
| 売る相手 | 一般の買い手を探す | 不動産会社が直接購入 |
| 期間 | 売却までに一定の期間が必要 | 早期の売却に向く |
| 価格の傾向 | 買取より高く売れる可能性がある | 仲介の成約想定より低くなる傾向 |
買取価格が低めになりやすいのは、不動産会社が買い取ったあとに再販売するための費用やリスクを見込むためです。「早く・確実に手放したい」なら買取、「時間をかけてでも高く」なら仲介と、目的によって向き・不向きがあります。どちらが良いかは、売却期限やご事情によって変わります。
査定を依頼する前に、自分でおおよその相場を調べておくと、査定額が妥当かどうかを冷静に判断しやすくなります。誰でも無料で使える公的なデータがあります。
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補足:公開データを見るときの注意
REINS Market Informationでは、個別の物件が特定されないよう、所在地や数値が加工されている場合があります。個別物件の正確な査定ではなく、周辺地域の成約傾向を知るための参考情報と考えましょう。条件が完全に同じ物件はないため、坪単価をそのまま自分の土地に当てはめないことが大切です。
公的データで大まかな傾向をつかんだうえで、物件固有の条件は訪問査定で確認する。この組み合わせが、査定額を理解する近道です。
査定を依頼する前に確認しておくとスムーズな点をまとめます。すべてそろっていなくても査定は依頼できますので、分かる範囲で構いません。
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査定前に確認しておきたいこと
特に「いつまでに売りたいか」は、進め方の提案が変わる大切な情報です。決まっていない場合は「未定」で構いません。掃除やリフォームは、査定のためだけに無理に行う必要はありません。まずは今の状態のまま、相談から始められます。

不動産の売却査定について、大切なポイントを振り返ります。
査定は、売却の第一歩であると同時に、これからの選択肢を整理するきっかけにもなります。数字だけにとらわれず、ご自身の状況に合った進め方を見つけることが、納得のいく売却につながります。売却で手元にいくら残るかを考えるうえでは、不動産売却にかかる税金を解説した記事もあわせて参考になります。
南城市の不動産売却査定は、相場の確認や進め方のご相談から承ります
「まだ売ると決めていない」「まずは今の価格が知りたい」という段階でも構いません。査定だけのご相談も歓迎しています。名義やローンの状況を確認し、売る・貸す・活用するといった選択肢も含めて、状況の整理からお手伝いします。南城市および沖縄県南部の不動産について、机上査定・訪問査定のどちらにも対応しています。登記は司法書士、税金は税理士が専門ですので、必要に応じて専門家への相談もあわせてご案内します。県外にお住まいの方のご相談も承っています。まずはお気軽にお問い合わせください。
多くの不動産会社では無料で行っています。イエリテでも査定は無料で承っています。査定を受けたからといって、売却を依頼する必要はありません。
どちらも問題ありません。査定と、売却を正式に依頼する媒介契約は別の段階です。「まずは相場を知りたい」という理由だけでも構いませんし、査定を受けたあとに売却を見送っても差し支えありません。
目的によって使い分けるのがおすすめです。おおよその相場を知りたい段階は机上査定、売り出し価格を具体的に検討したい段階は訪問査定が向いています。最初から訪問査定を依頼しても問題ありません。
机上査定は比較的早く、訪問査定は現地確認のあとに説明する流れが一般的です。物件の条件や必要な調査によって期間は異なるため、急ぎの場合はその旨をお伝えいただくとスムーズです。
査定のためだけに無理に行う必要はありません。掃除は現状のままで構いません。リフォームや解体は費用がかかり、必ずしも査定額の上乗せにつながるとは限らないため、実施前に一度ご相談いただくことをおすすめします。
問題ありません。複数社に依頼すると相場感がつかめます。その際は金額だけでなく、査定額の根拠や販売方針の説明も比べてみてください。
参考にした取引事例や評価方法、想定する販売期間、価格の考え方が会社ごとに異なるためです。金額の大小だけでなく、どの事例をもとにした金額か、売り出し価格か成約想定価格かを確認しましょう。
仲介は一般の買い手を探す場合の価格目安、買取は不動産会社が直接購入する価格です。買取は早期売却に向く一方、再販費用などを見込むため、仲介の成約想定価格より低くなる傾向があります。
査定自体は可能です。ただし実際に売却するには名義変更(相続登記)が必要です。登記は司法書士の専門分野ですので、必要に応じてご案内します。
対応できます。県外にお住まいで沖縄の不動産を所有されている方のご相談も承っています。書類や写真のやり取りで進められる部分もあります。
本記事は2026年07月25日時点で確認した情報にもとづいています。制度や運用は変更されることがあります。個別の判断は、最新の情報を確認のうえ、必要に応じて専門家へご相談ください。

株式会社イエリテ 代表
沖縄県南城市出身。住宅建築設計や不動産実務の経験を活かし、土地・戸建て・空き家・相続不動産などの売却や活用をサポートしています。お客様一人ひとりの事情に寄り添い、売る・残す・活用するといった選択肢を分かりやすく整理してご提案します。
査定だけのご相談でも構いません。現在の状況やご希望を丁寧にお伺いします。