

執筆・発行:株式会社イエリテ
公開日:2026年08月19日
情報確認日:2026年08月19日
戸建てを貸すと決めたあとに出てくるのが、「管理まで自分でやるか、管理会社に任せるか」という問題です。1戸だけなら自分でもできそうに見えますし、管理料を払わずに済むなら手取りも増えます。
一方で、貸主が担う仕事は戸数では決まりません。入居者からの連絡は時間を選ばずに入りますし、家賃の入金確認は毎月続きます。1戸でも100戸でも、1件の入居に対してやることの種類は変わらないという点が、判断を分けるところです。
自主管理で貸主が実際に何を担うのか、管理委託で任せられる範囲はどこまでか、依頼先を選ぶときに賃貸住宅管理業法の観点で何を確認できるのか。南城市・沖縄県南部で戸建てを貸す場合の事情もあわせて見ていきます。
この記事の目次
まず前提の確認です。管理委託は、アパートやマンションのように複数戸をまとめて持っている方だけのものではありません。戸建て1戸でも、管理を委託できる会社はあります。
そのうえで、判断は次の3つで決まります。
このうち1つでも「難しい」があれば、その部分だけでも委託を検討する価値があります。管理委託は全部か無かの二択ではありません。募集だけを依頼する、集金と入居者対応だけを依頼するなど、範囲を分けて契約する形もあります。
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判断のポイント
判断の基準は戸数ではありません。「毎月続く作業」と「時間を選べない対応」を貸主自身が引き受けられるかどうかで考えます。
イエリテの実務から
当社へ寄せられるご相談のなかには、「1戸だけなので自分で管理します」と決めて貸し始めたあと、途中で相談に来られたケースがあります。詰まっていたのは大きなトラブルではなく、毎月の家賃の入金確認と、入金が遅れたときにどう連絡するかという場面でした。
もう一つは、入居者からの連絡への対応です。設備の不具合の連絡が夜間や休日に入り、貸主本人が勤務先にいる時間帯には折り返せない、という状態が続いていました。
1戸だからやることが少ない、というわけではありません。判断するときは戸数ではなく、「毎月続く作業」と「時間を選べない対応」を自分が引き受けられるかで考えると、決めやすくなります。

自主管理を選ぶと、次の業務は貸主自身の仕事になります。どれも法律上、貸主に責任がある部分を含みます。
貸主が自分の所有する家を自ら貸す行為は、宅地建物取引業に含まれません。宅地建物取引業とは、宅地建物の売買・交換、または売買・交換・貸借の代理もしくは媒介を業として行うことをいい、自ら貸主となる行為はここに含まれないためです(出典:宅地建物取引業法第2条第2号)。
一方、貸主と入居者の間に他人が立ち、賃貸借の代理・媒介を業として行う場合は、宅地建物取引業の免許が必要です。自主管理の方が「募集だけは不動産会社に頼む」という形をとるのは、この理由からです。募集を依頼した場合の媒介報酬は、管理委託料とは別の費用です。
募集で申込みが入ったあとにも、貸主が決めることがあります。
これらは入居のたびに発生する業務です。募集を不動産会社へ依頼した場合でも、どこまでを依頼先が行うのかは契約によって変わります。
賃貸借契約書の作成、契約期間の管理、更新の手続き、退去時の立会いと精算までを貸主が行います。
このうち注意が必要なのは、契約の終わらせ方です。期間を定めた普通借家契約では、当事者が期間満了の1年前から6か月前までの間に「更新をしない」旨の通知をしなかったときは、従前の契約と同一の条件で更新したものとみなされます。このとき、更新後の期間は定めのないものとなります(出典:借地借家法第26条第1項)。同じ期間の契約がそのまま繰り返されるわけではありません。さらに、貸主からのこの通知や解約の申入れは、貸主・借主それぞれが建物の使用を必要とする事情などを考慮して、正当の事由があると認められる場合でなければできません(同法第28条)。
期間が来たから当然に出てもらえる、という契約ではありません。将来自分で使う予定があるなら、契約形態の選択そのものを最初に検討しておく必要があります。契約形態の比較は、普通借家契約と定期借家契約の違いは?戸建てを貸すときの選び方で整理しています。
給湯器の故障、水漏れ、エアコンの不具合といった連絡は、入居者から直接、貸主の電話に入ります。
修繕は貸主の義務です。賃貸人は賃貸物の使用および収益に必要な修繕をする義務を負い、借主の責めに帰すべき事由で修繕が必要になったときはこの限りではありません(出典:民法第606条第1項)。修繕が必要である旨を通知したのに貸主が相当の期間内に修繕をしないとき、または急迫の事情があるときは、借主が自分で修繕をすることができます(同法第607条の2)。
さらに、借りている建物の一部が滅失などの事由で使えなくなり、それが借主の責めに帰することができない事由によるときは、賃料は使用できなくなった部分の割合に応じて減額されます(同法第611条第1項)。減額を請求されて初めて下がるのではなく、条文上は当然に減額される仕組みです。連絡を放置すること自体が収入に影響し得る、という点は押さえておきたいところです。連絡を受けたときに何から確認するか、費用を貸主と借主のどちらが負担するかの判断のポイントは「賃貸物件の水漏れ・設備故障が起きたときの貸主対応|修繕義務と費用負担の考え方」で整理しています。
毎月、家賃が期日に入金されたかを確認します。入金がない場合は、貸主自身が入居者へ連絡し、支払いを求めることになります。
敷金は、名目を問わず、賃料債務その他の賃貸借に基づいて生じる借主の債務を担保する目的で借主が貸主へ交付する金銭をいい、借主が債務を履行しないときは、貸主はその弁済に充てることができます(民法第622条の2)。ただし敷金は限りがあるお金であり、滞納が続いたときの解決手段そのものではありません。契約の解除や明渡しを求める段階になれば、法的な紛争として弁護士へ相談する範囲に入ります。滞納が起きたあとの連絡や保証会社への対応、法的手続きへ進む前に確認したいことは「家賃滞納が起きたときの対応手順|連絡・保証会社・法的手続きの流れ」で整理しています。
戸建てでは、共用部分という考え方がないぶん、敷地全体が貸主と入居者の間の取り決め次第になります。庭木の剪定、雑草、外構、屋外設備の点検など、誰がどこまでを行うのかを契約時に決めておかないと、入居後に判断が分かれる部分です。
日常的な庭の手入れを借主にお願いする取り決めはできますが、建物・設備の必要な修繕まで借主の負担に置き換えられるわけではありません。契約書での分け方や、退去時に費用を請求できるかについては、賃貸物件の草刈り・庭木の手入れは誰の負担?貸主と借主の分け方で整理しています。
管理委託とは、これらの業務のうち契約で定めた範囲を、管理会社へ有償で任せることです。任せられる範囲は法律で一律に決まっているわけではなく、管理受託契約の内容で決まります。
この記事でいう管理委託は、所有者が入居者に対する貸主のまま、集金・連絡対応・維持保全などを管理会社へ委託する「管理受託」を前提にしています。事業者が物件を借り上げて入居者へ転貸するサブリース(マスターリース、一括借上げ)は、これとは別の契約です。「家賃保証」「一括借上げ」という提案を受けている場合は、この記事の比較表や収支の考え方をそのまま当てはめないでください。特定賃貸借契約の重要事項説明書で、賃料の改定・契約の解除・修繕費の負担を確認します(出典:国土交通省「賃貸住宅管理業法ポータルサイト 適正化のための措置」)。
管理委託料の対象になりやすいのは、家賃の集金と送金、入居者からの連絡対応、契約更新の事務、退去時の精算、建物の点検といった継続的な業務です。
一方、次の費用は管理委託料とは別に生じます。契約前に、どちらの扱いになるかを必ず確認してください。
募集にかかる費用は、費目によって根拠が異なります。請求される内訳と、その根拠を募集契約の締結時に確認してください。
媒介報酬には上限があります。国土交通省の説明によると、居住用の建物の貸借を媒介する場合、宅地建物取引業者が貸主・借主の双方から受けられる報酬の合計は、賃料1か月分の1.1倍(税込)以内です。依頼者の一方から受けられる額は賃料1か月分の0.55倍(税込)以内ですが、媒介の依頼を受けるにあたってその依頼者から承諾を得ている場合は、この一方あたりの上限によらないとされています(出典:国土交通省「消費者の皆様向け 不動産取引に関するお知らせ」)。0.55倍が貸主の負担額として固定されているわけではありません。
一方、「長期の空家等」に当たる場合は特例があり、貸主・借主から受ける報酬の合計で賃料1か月分の2.2倍(税込)以内が上限となります。「長期の空家等」は、少なくとも1年を超えて居住や事業に使われていない場合や、相続直後で将来にわたり使われる見込みがない場合が該当するとされています。
この特例で通常の上限を超えて受け取れるのは、貸主である依頼者から受ける報酬です。借主から受ける報酬まで増やせる仕組みではありません。国土交通省は、特例の対象となる場合、後のトラブルを防ぐため、媒介を依頼する時点(媒介契約の締結に際して)で、上限額の範囲内であらかじめ報酬額を合意しておくことが重要だとしています。
負担額は、募集の依頼が「媒介」か「代理」かによっても変わります。媒介契約を結ぶ前に、どちらの契約か、通常の扱いか長期の空家等の特例か、貸主の負担額はいくらか、承諾を求められているか、広告等の実費は別かを、見積書と説明で確認してください。依頼の形の違いと費用の考え方は「入居者募集はどこに依頼する?賃貸の仲介手数料の上限と広告料(AD)の注意点」で詳しく整理しています。
管理会社へ委託しても、修繕の費用まで管理会社が負担するわけではありません。管理会社が担うのは、不具合の連絡を受けて業者を手配し、見積りを取り、貸主へ判断を求めるところまでが基本です。実際の支出は所有者である貸主に生じます。
ただし、管理会社が費用を負担しないことと、最終的に貸主と借主のどちらが負担するかは、別の問題です。経年変化・通常損耗や、借主に責任のない不具合の修繕は原則として貸主の負担ですが、借主の故意・過失や善管注意義務違反による損傷は借主の負担となり得ます。退去時のクリーニング費用も、通常の使用による汚れかどうかや、明確に合意された特約の内容によって扱いが変わります。判断が分かれやすい部分については、国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドラインについて」で貸主・借主それぞれの負担の考え方を確認できます。
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誤解しやすい点
管理委託料は、業務を代行してもらうための費用です。設備の交換費用や建物の修繕費用を管理会社が負担するわけではありません。
そのうえで、貸主と借主のどちらが負担するかは、経年変化・通常損耗か、借主の故意・過失等によるものか、契約の特約があるかで変わります。
管理を委託する場合、依頼先の選び方には公的な手がかりがあります。賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律(賃貸住宅管理業法)にもとづく登録制度です。
国土交通省の説明によると、賃貸住宅管理業は、賃貸人からの委託を受けて賃貸住宅の維持保全を行う業務、またはその維持保全と家賃・敷金・共益費などの金銭の管理を行う業務を併せて行う事業をいいます。家賃などの金銭の管理だけを行う事業は、この法律上の賃貸住宅管理業には当たりません(出典:国土交通省「賃貸住宅管理業法ポータルサイト 管理業者の業務」)。
登録が義務づけられるのは、管理戸数200戸以上の事業者です。200戸未満の事業者は登録が義務ではなく任意ですが、国土交通省は登録を受けることを推奨しています(出典:国土交通省「賃貸住宅管理業法ポータルサイト よくある質問」)。
ここを誤解しないでいただきたいのですが、登録がないことが、そのまま違法や不適格を意味するわけではありません。200戸未満であれば登録義務がないためです。登録の有無は、確認できる情報の一つとして見てください。
登録を受けているかどうかは、国土交通省の「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」で会社名から確認できます。
登録を受けた賃貸住宅管理業者には、国土交通省が示すとおり次の義務があります。委託先を比較するときの確認項目として使えます(出典:国土交通省「賃貸住宅管理業法ポータルサイト 制度解説」)。
| 義務 | 内容 |
|---|---|
| 業務管理者の選任(法第12条) | 営業所または事務所ごとに、知識・経験等を有する業務管理者を1名以上配置する |
| 契約締結前の重要事項説明(法第13条) | 管理受託契約の締結前に、具体的な管理業務の内容・実施方法について書面を交付して説明する |
| 契約締結時の書面交付(法第14条) | 契約締結時に書面を交付する。記載を欠く書面や虚偽の記載がある書面の交付は禁止される |
| 財産の分別管理(法第16条) | 受領した家賃等を、自己の固有の財産等と分別して管理する |
| 委託者への定期報告(法第20条) | 業務の実施状況等について、委託者へ定期的に報告する。報告は、管理受託契約を締結した日から1年を超えない期間ごとと、契約期間の満了後遅滞なく行うこととされている(施行規則第40条) |
200戸未満で登録義務がなく、任意登録もしていない会社に委託する場合でも、これらに相当する内容を契約書で確認することはできます。
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契約前に文書で確認したいこと
判断材料を並べると、次のようになります。どちらが優れているという話ではなく、貸主の事情によって答えが変わります。この表では、自主管理を続けられるかどうかを左右しやすい「対応できる時間」と「入居者との距離感」を上位に置いています。
| 確認する軸 | 自主管理が続けやすい | 管理委託を検討したい |
|---|---|---|
| 貸主の居住地 | 物件の近くに住んでいて、必要なときに現地へ行ける | 県外や離れた市町村に住んでいる |
| 対応できる時間 | 平日昼間以外も連絡に対応できる | 勤務時間中は電話に出られない(委託先の受付時間を契約で確認する) |
| 入居者との距離感 | 家賃の督促を自分で伝えられる | 金銭の話を直接したくない |
| 手配できる業者 | 修繕を頼める業者に心当たりがある | 誰に頼めばよいか分からない |
| 家族の体制 | 対応を代われる家族がいる | 対応できるのは自分だけ |
夜間・休日の対応は、管理会社へ委託すれば当然に受けられるものではありません。受付時間と緊急連絡先は会社ごとに違うため、契約前に確認する項目として扱ってください。
判断に迷う場合は、まず一定期間を委託し、その後に自主管理へ切り替えるという進め方もあります。切り替える時期は、賃貸借契約の更新時期ではなく、管理受託契約の契約期間・解約の予告期間・引継ぎ条件で決まります。両者の期間が一致するとは限らないため、それぞれの契約書で確認してください。
管理委託料は、毎月の家賃に対する割合で設定されることがあります。金額そのものは会社や業務範囲によって異なるため、比べるときは料率だけでなく、その料率に何が含まれるのかを揃えてください。
比較は年間ベースにそろえると、月々の家賃と年に一度の税・保険料が混ざりません。ここで扱うのは、管理受託の場合の、税引前・ローン返済前の現金収支です。
共通経費は、固定資産税、都市計画税が課税される物件ではその税額、損害保険料、修繕費などです。都市計画税は市街化区域などの条件によって課税されるかどうかが変わるため、お手元の課税明細書で確認してください。
同じ入居率・同じ修繕条件で比べた場合、直接の差は主に管理委託料と契約上の別料金です。ただし自主管理では、貸主自身の時間と対応の負担が費用として表れません。ここを考慮しないまま「委託は割高」と判断すると、実態と離れた比較になります。
なお、不動産所得の金額は、総収入金額から必要経費を差し引いて計算します。必要経費には、貸し付けている資産に関する固定資産税、損害保険料、減価償却費、修繕費などが含まれます(出典:国税庁 タックスアンサー「No.1370 不動産収入を受け取ったとき(不動産所得)」)。管理委託料も、賃貸業務のために直接必要な費用として必要経費に算入できる性質の支出です。いずれも業務用の部分に対応し、家事上の経費と明確に区分できる範囲に限られます。所得税・住民税そのものは必要経費になりません(同「No.2210 必要経費の知識」)。
なお、給湯器などの設備交換や、資産の使用可能期間を延ばす工事・価値を高める工事は、内容によっては修繕費ではなく資本的支出となります。この場合、支出した年に全額を必要経費にするのではなく、減価償却によって各年へ配分することになります(出典:国税庁 タックスアンサー「No.1379 修繕費とならないものの判定」)。上の年間比較は税引前の現金収支であり、税務上の必要経費とは一致しないことがあります。見積書・請求書を保管し、判断に迷う場合は税理士や所轄の税務署へ確認してください。貸し始める前に行う工事の扱いは、南城市で家を貸す前にどこまで直す?修繕・設備交換・清掃の決め方で整理しています。
家賃そのものの決まり方は、南城市で戸建ての家賃はどう決まる?査定で見る5つのポイントと貸す前の確認事項で詳しく整理しています。

沖縄県南部で戸建てを貸す場合、本土の一般的な説明だけでは足りない部分があります。
台風のあとの確認は、安全を優先して行います。警報や強い風雨がおさまり、安全が確認できてから、被害が想定される場合に必要な点検を行ってください。暴風のなかや強風が残る時間帯に現地へ向かうことは避けます。誰が何をするのかは、入居者による一次確認、貸主または管理会社による現地確認、修繕業者への連絡という順序で、事前に決めておくと動きやすくなります。管理会社へ委託する場合、台風後の点検が業務に含まれるかどうかは契約によって異なるため、実施条件・対応時間・追加費用の有無を契約前に確認してください。
庭木と雑草の管理範囲を決めておきます。沖縄では植物の生育が早く、放置すると隣地への越境や、道路へのはみ出しにつながります。契約時に、庭の手入れをどちらが行うのかを明記しておかないと、入居後に判断が分かれます。
塩害地域では屋外設備の劣化が早く進むことがあります。沖縄県は全域が塩害の影響を受けやすい地域とされ、鉄部や設備の腐食・劣化が課題として挙げられています(出典:沖縄県「公共施設等総合管理計画」)。海に近い立地では、給湯器の外装や金物の状態を早めに見ておくと、判断の材料が増えます。点検の時期は、設備の種類や取扱説明書の内容も踏まえて決めてください。
県外にお住まいで南城市の家を貸す場合、これらを安全に行える体制が現地にあるかどうかが、自主管理を選べるかの分かれ目になります。
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用語の補足
賃貸住宅管理業法上の「維持保全」は、居室と、その使用と密接な関係にある共用部分・電気設備・水道設備などについて、点検・清掃等の維持を行い、その結果を踏まえた必要な修繕まで一貫して行う業務を指します。維持または修繕の一方だけを行う場合、設備の一部分だけの保守を行う場合、入居者の苦情対応だけを行う場合は、この定義に含まれません。
必ず見つかるとは言い切れません。管理会社に募集を任せる場合、その会社が貸主と入居希望者の間に立って賃貸借の代理・媒介を業として行うなら、宅地建物取引業の免許が必要です。募集業務が管理受託契約に含まれるのか、別の媒介契約になるのかを確認してください。なお、貸主が自ら募集して自ら貸主となることは、宅地建物取引業には当たりません。また、委託先を変えれば必ず埋まるというものではなく、家賃・設備・募集条件が地域の相場と合っているかが影響します。
管理受託契約の解約条件によります。解約の予告期間が定められている場合があります。切り替える場合は、入居者への通知、敷金の引き継ぎ、家賃の振込先変更、鍵や契約書・入居者情報の引継ぎをどう行うかを、解約前に整理しておく必要があります。
家族が入居者からの連絡を取り次いだり、現地の様子を見に行ったりする補助を行うだけで、直ちに宅地建物取引業にあたるわけではありません。一方、募集条件の交渉や契約成立に向けた代理・媒介を反復継続して任せる場合は、業として行うことにあたり得ます(宅地建物取引業法第2条第2号)。判断に迷う場合は、宅地建物取引業者または沖縄県の担当窓口へ確認してください。なお、維持保全を受託して行う管理は、賃貸住宅管理業法という別の制度で扱われます。
手間の種類が変わります。空き家では建物と敷地の維持だけですが、貸せば入居者との関係が加わり、連絡対応・金銭管理・契約管理が生じます。手間の総量は増える一方、人が住むことで建物の劣化に気づきやすくなる面もあります。貸すこと自体の是非は、戸建て賃貸のメリット・デメリットは?売却する前に確認したいことで整理しています。
管理をどうするかの考え方は同じです。ただし相続の場合は、名義や相続人間の合意など、貸し出す前に確認すべき事項があります。相続した実家を貸すには?沖縄で戸建て賃貸を始める前に確認したいことをご確認ください。
戸建てを貸すときの管理は、戸数ではなく、貸主が「毎月続く作業」と「時間を選べない対応」を引き受けられるかで判断します。1戸だから自分でできる、とは限りません。
自主管理では、募集の手配、入居審査と保証の確認、契約と更新、入居中の連絡対応、修繕の判断、家賃の入金確認と滞納対応、敷地の維持までを貸主が担います。このうち修繕義務や賃料の減額は法律上の効果をともなうため、対応の遅れがそのまま収入や紛争につながることがあります。修繕にかかった費用を最終的にどちらが負担するかは、原因と契約の内容によって変わります。
管理委託を選ぶ場合は、管理料に何が含まれ、何が別費用になるのかを契約前に確認してください。委託先を比べるときは、賃貸住宅管理業法にもとづく登録の有無に加えて、家賃の預かり方・送金時期・報告の頻度・夜間の受付体制を文書で確認できるかを見ておくと判断しやすくなります。なお、一括借上げ・家賃保証をともなう提案は管理受託とは別の契約になるため、特定賃貸借契約の重要事項説明書で条件を確認してください。
住宅ローンが残っている家を貸す場合は、管理の話より先に借入先への確認が必要です。手順は住宅ローンが残っている家は貸せる?借入先への確認と手続きの進め方で整理しています。
本記事は2026年8月19日時点の情報にもとづく一般的な説明です。法令・制度は改正されることがあり、個別の事情によって取り扱いが異なります。契約や税務の具体的な判断は、弁護士・税理士・所轄の税務署など、それぞれの専門家へご確認ください。

株式会社イエリテ 代表
沖縄県南城市出身。住宅建築設計や不動産実務の経験を活かし、土地・戸建て・空き家・相続不動産などの売却や活用をサポートしています。お客様一人ひとりの事情に寄り添い、売る・残す・活用するといった選択肢を分かりやすく整理してご提案します。
売却だけでなく、賃貸や管理を含めた活用方法についてもご相談いただけます。